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【ネタバレあり】「オッドタクシー 金剛石(ダイヤモンド)は傷つかない」(2023年11月版)レポ

どうも。

 

シアター1010で上演されていた舞台「オッドタクシー 金剛石(ダイヤモンド)は傷つかない」を観て来た。

 

今作はアニメ「オッドタクシー」の前日譚。3人組アイドルグループ「ミステリーキッス」の結成からデビューにフォーカスしたストーリーとなっている。また、2023年1~2月にも上演されており、今回は主要キャストであるミステリーキッスのキャストを一新して上演となった。

 

登場人物は以下の通り。

二階堂ルイ(伊藤理々杏ちゃん)…ミステリーキッスのセンターとしてオーディションに合格。とても気が強く、周りに媚びない。

和田垣さくら(佐藤璃果ちゃん)…大分からアイドルを夢見て上京した女子高生。ミステリーキッスのオーディションに不合格となった。

市村しほ(田口愛佳ちゃん)…ミステリーキッスのオーディションに合格。貧しい家庭で育ったため、お金目当てでオーディションを受けた。

三矢ユキ(行天優莉奈ちゃん)…ミステリーキッスのオーディションに合格。著名な落語家の父を持つが、父の力には頼らずにアイドルをやっていこうとしている。

山本(吉田宗洋さん)…芸能事務所から独立した、ミステリーキッスのマネージャー。

今井(千葉瑞己さん)…キャバクラで黒服のアルバイトをしている青年。ひょんなことからミステリーキッスのデビューライブに足を運ぶ。

溝渕(古謝那伊留くん)…ハイテンション癖強振付師。ミステリーキッスの楽曲の振付とダンスレッスンを担当。

竹田(尾崎尉二さん)…引っ越し業者で働く青年。今井と仲が良く、今井と共にミステリーキッスのデビューライブに足を運ぶ。

馬場(中村ヒロユキさん)…お笑いコンビ「ホモサピエンス」のメンバー。芸人としての出世は半ばあきらめている。

柴垣(矢野たけしさん)…お笑いコンビ「ホモサピエンス」のメンバー。キャバクラで黒服のアルバイトをしながら、同期や後輩がブレイクしていることに焦りを感じている。

大門兄(青地洋さん)・大門弟(榊原美鳳さん)…警察官の兄弟。いつも2人揃ってのんきにパトロールをしている。

四ツ橋サクヤ(岡部直弥さん)…今勢いと調子に乗る売れっ子音楽プロデューサー。ミステリーキッスのプロデュースにあまり乗り気ではない。

丹羽哲弘(牟田哲弘さん)…山本がかつて在籍していた芸能事務所のベテラン音楽プロデューサー。山本が独立後も度々気にかけている。

さくらの母(遠山景織子さん)…大分から単身上京したさくらを常に気にかけている。さくらの夢を心から応援しているようだが…。

 

公式サイト記載のあらすじは以下の通り。

2019年某日。都内某所で新規アイドルグループメンバー募集のオーディションが開かれた。
あまたいる少女たちの中から選ばれたのは、二階堂ルイ、市村しほ、三矢ユキの3人。
「グループ名は、ミステリーキッスだ。」
それぞれの夢を持った彼女達はデビューを目指し、レッスンの日々を過ごすことになる。

しかし、楽曲提供をしてくれるはずの売れっ子プロデューサーは常にやる気が感じられず、SNSでは不穏なアカウントがお互いにしか知らない情報を吐き出す。
「デビューを目指す」という同じ目標を掲げた仲間のはずなのに、3人の関係は少しずつ不協和音が響いていく。

そんな彼女たちを見つめる、もう1人の少女がいた。
オーディションに落ちた和田垣さくら。彼女もまた、譲れない夢を持っていた─。

 

以下は舞台のあらすじ。ここからは舞台や、話の続きとなるアニメの内容についても言及するため、閲覧は自己責任でお願いします。盤化も決まっているから、盤を楽しみにしている人も閲覧は要注意。

 

オーディションに合格したルイ、しほ、ユキ。早速山本との面談や、溝渕によるダンスレッスンが始まったが、3人の見ている方向はバラバラ。お金が欲しいしほは、山本のアドバイスで、インターネット上でのトーク配信を始めた。早速「クマリン」というファンが付き、しほは喜んだ。

期日までに合格の連絡をもらわなかったさくらは事実を受け入れられず、事務所にいる山本に押し掛けると、自分は4番手で不合格だったことを知り、ショックを受けた。

四ツ橋は歩きスマホをしていた女性とぶつかって口論となり、大門兄弟から職務質問を受けた。大ごとになるのを避けるために咄嗟に逃げた四ツ橋だったが、その時の様子をぶつかった女性によってSNS上に動画をさらされてしまった。

柴垣はバイト先のキャバクラに来た四ツ橋にゴマをするように今井にアドバイスされたが、自分の力でのし上がりたい柴垣は四ツ橋に突っかかり、一蹴されてしまった。この出来事をもとに柴垣はネタを思いつき、馬場に連絡をした。

ルイが街を歩いていると、占い師になりすましたさくらの母と出会った。さくらの母が「四ツ橋が近いうちにいなくなること」「ルイがセンターから降ろされること」を忠告するが、ルイは聞く耳を持たなかった。

デビューライブ直前、四ツ橋がさくらの母をひき逃げし、逮捕された。山本は丹羽に頭を下げ、ミステリーキッス用の楽曲提供やプロデュースを求めた。

今井、竹田が「退屈だ」と話していると、ライブハウスのスタッフからミステリーキッスのデビューライブを受け取った。2人はなんとなく足を運んでみることにした。

今井・竹田含め、デビューライブの観客は5人だった。今井はルイに一目ぼれし、ガチオタを宣言した。竹田は、「引っ越し業者だし、もし今後ルイと関わる機会があれば、今井に情報を売ろう」とたくらんだ。

ミステリーキッスはコンビ芸人・ホモサピエンスの番組にゲスト出演したが、ルイと柴垣が生放送中に口論になってしまった。

偶然帰りの電車で居合わせた馬場とルイ。馬場は相方の柴垣の無礼を詫び、ルイを見て自分が若かった頃や周りの芸人たちを思い出し、ルイに寄り添った言葉をかけた。その言葉に心を開いたルイは、馬場に連絡先を尋ねた。

しほが「クマリン」というファンになりすましたさくらの母に殺されかけるも、間一髪で大門兄弟が通りかかり一命を取り留めた。

ルイは何者かに後をつけられている気配を感じていた。丁度馬場が通りかかり、ルイの後を付けていた者を捕まえると、竹田だった。竹田は今井にルイの情報を売るために、ルイの後をつけていた。竹田がルイに対してこじれた感情を持っていないと判断した2人は、すぐに自分たちの元から離れるように伝えた。ルイは、これまでの馬場との交流を経て、交際を申し入れた。馬場はルイとの年の差や、ルイがアイドルであることを考え、ひどく躊躇したが、ルイの本気の気持ちを受け取り、両親に挨拶に行くことを約束した。

しほが、ミステリーキッスの関係者しか知らないはずの情報を流しているSNSアカウントを発見した。犯人捜しでルイとユキが口論になった。間に入った山本が、「炎上商法を狙ってやった」と謝罪した。

ミステリーキッスの地道な活動が実を結び、大手レーベルからメジャーデビューが決まった。しかし、プロデューサーの丹羽がセンターに任命したのは、ルイではなく、ユキだった。

プロデューサーの逮捕、センター交代とさくらの母の言葉が現実になっていることを恐れるルイは、再びさくらの母と鉢合わせた。さくらの母はルイに「自分がライバルに勝つためには、ライバルを消せばいい」と助言し、大分へ帰っていった。

さくらの母の言葉が頭から離れないルイは、「話がある」と深夜にルイを事務所に呼び出した。ユキが事務所でルイを待っていると、ユキの後をつけていたさくらにユキは殺されてしまった。遅れて事務所に到着したルイは、息絶えているユキを見て愕然とし、その場を立ち去った。

メジャーデビューライブの日。ユキのポジションに立っているのはさくらだった…。

 

話はアニメへと続く…。といった感じ。あくまでアニメの前日譚であるため、「え、ここで終わる!?」という終わり方になっている。因みに、アニメではこの後さくらがユキとしてミステリーキッスでメジャーデビューし、ルイは、本物のユキの殺害容疑で逮捕されるという地獄のような展開が待っているらしい。

 

ストーリーとしてはかなり良く出来ていると思った。一見関係なさそうな登場人物たちに色んな接点があり、世間の狭さを感じるとともに、さくらの母が中心となって登場人物を振り回していることが分かる伏線回収も見事だった。登場人物の心情変化にもきちんと根拠があって「え、なんで?」って展開もなかったし。にしても和田垣親子の狂気とミステリーキッスへの執着心は恐ろしいね。自分の・娘のためなら何でもやっちゃう人ってたまにいるよね…。

 

やっぱり目を引いたのはさくらの母役の遠山さん。あの独特のオーラは出て来ただけで場を支配していたし、さくらの母が「優しい母親に見えて実はヤバい奴」って演技だけで分からせるのって凄いよね。

古謝くんは元関西ジャニーズJr.(当時)だよね。その経験が思う存分生きていた役だったと思うわ(笑) ぶっちゃけ古謝くんの顔が分かってなかったんだけど、舞台観てすぐどれか分かった(笑) てか、ダンスレッスンのくだりで山本に躍らせたくだり絶対アドリブでしょ(笑) 吉田さんめっちゃ困惑してたよ(笑)

行天優莉奈ちゃんが画面で見る10倍美人さんでびっくりした!ユキのしっかりした性格もきちんと演技で表現出来ていたし、はまり役だったと思う。

田口愛佳ちゃんはちっちゃくてかわいかった!特に配信のシーンが個人的にお気に入り。可愛いお顔が画面にアップで映ってて可愛かった(語彙)

さとりか演じるさくらもミステリーキッスをかき乱すキーマンで、単独行動が多いキャラクターだったけど、日記のセリフが多い分、さくらの執着心が怖かったな。因みに2023年1月版では日向坂46の濱岸ひよりちゃんが演じてたみたい。うわ、これもハマってそう~。

理々杏ちゃんはミステリーキッスのセンターを務めるルイとして、強さと華やかさがちゃんと出てた!カーテンコール後のミニライブのルイたんコールも気合入っちゃった!

 

理々杏ちゃん目当てで行く舞台は初めてで(リトル・ゾンビガールは公演中止、天ステは元々てれび戦士たち目当て)。だからこそ楽しみにしていた作品なんだけど、どうやら思ったより客が入ってなかったみたいで…。地方公演が中止になってたし、私が観に行ったのは日曜の昼公演なんだけど、2階席どころか1階席すら埋まってなくて…。舞台作品としては普通に面白かったから、勿体ないなと思ってしまった。もしまた再演の機会があれば、ぜひ観に行ってほしい。私もキャスト関係なく観に行ってみたい!

 

では。